新技術情報提供システム(NETIS)
新技術情報提供システム(NETIS:New Technology Information System)とは、国土交通省が運用する、新技術に関する情報を収集・公開し、公共工事などでの活用を促進するためのデータベースシステムです。民間企業などが開発した新しい工法、材料、施工機械、点検技術などを検索でき、設計者や発注者、施工者が現場の課題に適した技術を検討する際に活用します。
NETISは、単に新技術を紹介するための検索サイトではありません。新技術の情報を共有し、実際の工事で活用し、その効果を検証・評価して、技術の改良や普及につなげる「公共工事等における新技術活用スキーム」の中核となる仕組みです。
NETISの基本的な流れは、技術開発者が新技術を登録申請し、技術情報が公開された後、発注者や施工者が工事への適用を検討し、実際に活用した場合には効果を調査・評価するというものです。登録情報には、開発者が申請した技術の概要や特徴などの「申請情報」と、現場での活用を通じて得られた「評価情報」があります。評価情報は、従来技術と比較して品質、施工性、安全性、経済性、環境への影響などを検討する際の参考になります。
例えば、橋梁点検の効率化を検討する場合、NETISでドローンや画像解析技術などを検索し、従来の点検方法と比較します。そのうえで、対象となる橋梁の構造や周辺環境、求められる点検精度、費用などを踏まえて導入の適否を判断します。NETISに掲載されていることだけで、どの現場でも従来技術より優れていると保証されるわけではありません。現場条件や技術の適用範囲を確認することが重要です。
NETISのメリットは、現場の課題に合う技術を探しやすくなること、複数の技術を比較して採用を検討できること、新技術の活用実績や評価を参考にできることです。また、新技術を開発した企業にとっては、技術を広く知ってもらい、公共工事での活用機会を増やすことにつながります。一方で、掲載情報の読み取りや現場条件との照合には専門的な判断が必要であり、導入費用や施工条件、既存工法との違いなども含めて総合的に検討する必要があります。
なお、NETISへの登録は、国土交通省がその技術の性能や安全性を一律に保証・認証したことを意味しません。 登録された技術の情報は、技術開発者からの申請に基づくものも含まれるため、掲載情報と評価情報を区別して確認することが大切です。
最近の機能拡充として、国土交通省は2026年5月、AIを活用した技術検索、チャットボット、類似技術を比較する際の評価項目候補の提示機能を実装しました。これにより、検索語だけでは探しにくかった技術を見つけたり、複数の技術を比較したりする作業の効率化が期待されています。

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