DfMA(Design for Manufacture and Assembly)

 建設分野では、DfMAは、**Design for Manufacture and Assembly(製造・組立を考慮した設計)**を意味します。工事現場で一から部材を加工・施工するのではなく、設計段階から工場での製作や現場での組立を前提にすることで、施工の効率化や生産性向上を目指す考え方です。国土交通省も、工事の大部分を工場で製作し、現場作業を組立中心にする建設生産プロセスとして紹介しています。

 DfMAが求められる背景には、建設業の担い手不足、熟練技能者の減少、現場作業の効率化や工期短縮の必要性があります。従来の建設工事では、現場の状況に合わせて部材を加工したり、複数の職種が現場で順番に作業したりすることが多く、天候や人員配置によって工程が左右されます。設計段階から製造・組立のしやすさを考えることで、現場作業を減らし、作業の標準化を進めやすくなります。

 具体的には、建築物の壁・床・階段などを工場でパネルやユニットとして製作し、現場では運搬して組み立てます。設備配管や設備機器をあらかじめユニット化しておく方法もあります。土木分野でも、コンクリート部材などを工場で製作し、現場で据え付けるプレキャスト化が、DfMAに通じる取り組みです。部材の寸法や接合方法を設計段階で調整し、製造から運搬、現場での組立までを一体的に考えることがポイントです。

 DfMAのメリットは、現場作業の削減、工期短縮、品質の安定化、安全性の向上、建設現場で必要となる人員の削減などです。工場では天候の影響を受けにくく、一定の設備や手順のもとで製作できるため、品質管理もしやすくなります。また、部材や作業手順を標準化できれば、同様の施設を繰り返し建設する場合にも効率化が期待できます。

 一方で、DfMAを導入するには、設計の早い段階から設計者、施工者、部材メーカーなどが連携する必要があります。設計後半で大きな変更が生じると、工場製作済みの部材に手戻りが発生する可能性があります。また、部材の運搬条件、クレーンなどの揚重設備、接合部の設計、製作工場の能力なども事前に検討する必要があります。そのため、BIM/CIMなどを活用して設計情報を共有し、設計・製造・施工を一体的に調整することが重要です。

 関連する用語に「プレキャスト工法」「プレハブ工法」「BIM/CIM」があります。プレキャスト工法は、コンクリート部材などを現場外で製作してから設置する工法です。プレハブ工法は、部材やユニットをあらかじめ製作して現場で組み立てる工法です。BIM/CIMは、構造物の形状や部材の属性情報などをデジタルモデルで共有・活用する仕組みです。これらはDfMAを実現するための具体的な手法や支援技術として活用できます。


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