擁壁に作用する荷重②

基準は?

道路土工-擁壁工指針(H24.7)p.50~

理屈は?

各種それぞれを説明します。

自重

無筋コンクリートまたは鉄筋コンクリートの重量がそのまま自重となって鉛直方向に作用します。コンクリートの単位体積重量は次の通りです(擁壁工指針p.52)

鉄筋コンクリート 24.5kN/m3
無筋コンクリート 23.0kN/m3

ここでL型・逆L型・T型擁壁は、下図の通り裏込め土の重量も自重として計算に含めます。

土砂の重量は次の通りです(擁壁工指針p.66)

載荷重

擁壁上部に道路を設ける場合、車両載荷による荷重を考慮することが必要となります。

道路における荷重 10kN/m2
歩道における荷重 5kN/m2

L型・T型擁壁は、載荷重が活動・転倒に対して有利に働くため、下図のように複数パターンの検討が必要となります。

一般的な検討では、「転倒」、「滑動」、「支持」の最も厳しい条件を検討することが重要です。

支持の検討では鉛直荷重が最大となるパターン、即ち(a)で検討します。対し、滑動および転倒の検討では抑止力となる鉛直荷重が小さいほうが危険となるため、(b)で検討します。

土圧

擁壁には背面土砂による土圧が生じます。道路土工に準ずる設計では試行くさび法により土圧を算定します。

この時、背面土砂の重量、内部摩擦角、載荷重によって影響角(試行くさび法によって求められる仮定水平面角度)が変わります。

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