R4(3)SDGsへの取り組み(RCCM問題Ⅲ解答例)
設問
設問①、②について、1200~1600字の間で記述しなさい。次の7つの用語「飢餓」「水循環」「エネ
ルギー」「技術革新」「まちづくり」「気候変動」「生物多様性」のなかから4つ以上を用いて記述しな
さい。記述文中で用いた用語は「 」で囲んで記述すること。
用語は①、②の全体を通じて(「①のみ」「②のみ」「①、②併せて」のいずれも可)、4つ以上を用い
ていればよい。
①SDGsの17の目標と関連する我が国における社会課題
②社会課題の解決に向けた建設コンサルタントの役割
以下、回答案です。
SDGsの17の目標と関連する我が国における社会課題
平成27年9月の国連サミットにおいて加盟国の全会一致で採択された持続可能な開発目標(SDGs)は17のゴール・169のターゲットから構成される、2030年までに持続可能でより良い世界を目指す国際目標である。新型コロナウイルス感染症の拡大により様々な分野が深刻な影響を受け、特に貧困や「飢餓」の拡大、子供が学校に通えない状況が悪化しており、各国が前例にとらわれない戦略に基づき団結して取り組みを加速することが必須となっている。
我が国においては、2020年からの10年間を“行動の10年”とすることが求められており、SDGsアクションプラン2022の重点事項として下記の5つの課題が挙げられており、重点的に取り組むべき詳細な目標が示された。
①People。感染症対策と未来の基盤づくりを課題とし、喫緊の課題としては新型コロナウイルスの感染拡大を抑え込むとともに、次なる感染症のパンデミックに備えたPPR(予防・備え・対応)の強化と、社会的に脆弱な立場となった人々への支援促進が求められている。
②Prosperity。成長と分配の好循環の創出を課題とし、デジタルトランスフォーメーションやグリーン分野への取り組みを考慮したイノベーションの強化を図ることが求められている。特に高齢化や過疎化が著しい地方における、地方の個性を生かした地方の活性化と持続可能な経済社会の実現に取り組むことが必要となっている。
③Planet。地球の未来への貢献を課題とし、温暖化対策を経済成長のきっかけと捉え積極的に対策に取り組むグリーン成長戦略の下、インフラ整備や「気候変動」対策、「生物多様性」・健全な「水循環」の保全、再生可能「エネルギー」の導入等が求められている。
④Peace。普遍的価値の遵守を課題とし、日本を取り巻く安全保障問題の解決と人権・民主主義の遵守の他、DV・性暴力・児童虐待等の防止、発展途上国への人道・開発・平和の切れ目のない支援継続が重要とされている。
⑤Partnership。“絆の力”を発揮することが必要とされており、SDGs推進本部の下、国内外のあらゆる分野の機関・人材と連携を図るとともに、国民一人一人がSDGsに積極的に取り組めるよう活動の普及を促進することが必要とされている。
社会課題の解決に向けた建設コンサルタントの役割
建設コンサルタント事業は自然災害や気候変動に対する強靭かつサステナブルな「まちづくり」に貢献し国民の安心・安全な生活の確保と持続可能な社会の形成に寄与するものとなっている。即ち、インフラの整備等を通して様々な地域問題の解決に取り組んでいる。
さらには、近年国際的に注目を浴びている脱炭素化への取り組みも重要であり、グリーンインフラや再生可能「エネルギー」の活用等様々な面からの社会・地球環境への貢献が期待されている。
このように建設コンサルタントの事業活動は多岐にわたることから、すべての目標とかかわりがあると捉えることができ、様々なステークホルダーとの協働を実現させることで各目標への取り組みが可能となる。
SDGsへの取り組みにより自社経営を優位にすることが可能であり、自社の事業内容と近しい地域課題の解決に取り組み、SDGsへの貢献をアピールすることで様々なステークホルダーとのマッチングが期待できる。その結果新たな市場における活動や技術力・ブランド力の強化・発信を行うことが可能となり、持続可能な企業経営構造の確立が可能となる。
更に、今日において、産業・国民経済と「技術革新」の基盤となるインフラ整備はSDGsの達成には必要不可欠となっており、近年ではインフラの価値がモノのみの価値を超え、地域住民のクオリティ・オブ・ライフ向上に寄与するものとの認識が世界的に広がっている。
即ち、質の高い成長には地域のニーズを十分に考慮したインフラ整備が必要であるが、地域のニーズを考慮しないインフラ整備の実施や必要最低限のインフラ整備が行われない国、地域は少なくない。
こうした中、我が国の建設コンサルタントは地震・水害・土砂災害等に対する豊富な経験・知見を有している。そのような経験とライフサイクルコストの低減や環境への配慮等高い技術力を生かした発展途上国等のインフラ整備や開発への取り組みをより一層推進することで、国際社会への貢献が期待されている。

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