土の体積に関係する物理量
間隙比 (void ratio)
間隙比は、土粒子の体積に対する土の間隙の体積の比率です。比ですので無次元となります。
e = Vv / Vs [無次元]
e : 間隙比、Vv : 空隙の体積(Vv = Va + Vw)、Vs : 土粒子の体積
※間隙率の項で、次式を用います。
e = ( Vv / Vs )
ここで、両辺に1( = Vs / Vs )を挿入すると
1 + e = ( Vv / Vs ) + ( Vs / Vs ) = ( Vv + Vs ) / Vs
→ 1 + e = V / Vs
となります。
間隙率 (porosity)
間隙率は、土全体の体積のうち間隙が占める割合です。
n = ( Vv / V ) × 100 [%]
n : 間隙率、Vv : 空隙の体積、V : 全体体積
間隙比の式と間隙率の式より、下記が成り立ちます。
n = ( Vv / V ) × 100 [右辺のVを左辺に移行→]
V × n = Vv × 100 [両辺をVsで除す→]
( V × n ) / Vs = ( Vv × 100 ) / Vs [( Vv / Vs ) をeに変換→]
( V × n ) / Vs = 100 × e [( Vv / vs ) を( 1 + e )に変換→]
( 1 + e ) × n = 100 × e [左辺の( 1 + e )を右辺に移項→]
n = ( 100 × e ) / ( 1 + e )
n = ( 100 × e ) / ( 1 + e ) [両辺をeについてまとめる→]
n + n × e = 100 × e
n = 100 × e – n × e
n = e × ( 100 – n )
e = n / ( 100 – n )
間隙比、間隙率ともにある量に対する空隙を表しますが、間隙比が多用されます。これは、圧縮等状態の変化において、空気が排出されることで値が変化する間隙率より、変化しない土粒子に対する比である間隙比のほうが利用しやすいためである。
飽和度 (degree of saturation)
飽和度は、土の間隙のうち、水が占める割合を示すものです。
Sr = ( Vw / Vv ) × 100 [%]
Sr = 100%、即ち空隙すべてが水で満たされている土を飽和土と呼び、それ以外、即ちSr < 100%の土を不飽和土と呼びます。
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