漁港の地盤の分類

 地盤の強度定数は、一般的には砂質土では内部摩擦角φを、粘性土では粘着力cを用いて評価されます。では、”砂質土”、”粘性土”とは。

 砂質土地盤
  粒形が75μm以上の粒形の土粒子が80%以上の土より構成されている地盤で、地盤の強度、土圧等は、土の内部摩擦角又は標準貫入試験より得られるN値により評価する。

 粘性土地盤
  粒形が75μm以上の粒形の土粒子が80%以上の粒形の土粒子が80%未満の土より構成されている地盤で、地盤の強度、土圧等は、土の排水せん断強さにより評価する。

 ここで75μmとは、下表のとおり粗粒分を指します。

  この2つに加え、以下の地盤は”中間土”として評価されます。

 ”75μm以上の粒形の土粒子が50%以上、80%未満のいわゆる中間土は、試料採取時の試料の乱れの影響を受け、一軸圧縮試験では強度を過小評価することがある。試料採取時の試料の乱れの影響を補正し、中感度の強度を算定する試験方法としては、次の方法が提案されている。しかし、中感度の正常には不明な点も多く、適用に際しては十分注意する。
 a) K0圧密三軸非排水試験から求める方法
 b) 等方圧密三軸圧縮試験から求める方法
 c) 一軸圧縮試験と等方圧縮試験を併用して求める方法”
(漁港・漁場の施設の設計参考図書2015年度版 -p.143-)

 中間土は、粘性土ほどの粘着力が期待できず、砂質土ほどの内部摩擦角が期待できず、それは粒度組成の影響を大きく受けます。

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