遭遇確率

 遭遇確立とは、ある想定された再現期間の波高より大きいものが、設計供用期間L1の間に少なくとも一度洗われる確率をいう。
 この遭遇確立は式2-3-18で計算でき、その値は表2-3-3のようになる。

 例えば、設計供用期間30年の構造物を考え、設計供用期間と同じ再現期間の波を用いて設計すると、この波高以上の波が設計供用期間30年の間に、1回以上来襲する確率は、表2-3-3でL1=30、T1=30としたときの好転の値で与えられ、0.638となる。大きな波高の波の来襲する確率が来襲しない確率よりも高い。これに対処するためには再現期間を50年あるいは60年として、遭遇確率を下げることが考えられる。遭遇確率は再現期間を50年に採ると0.455、60年にとると0396となる。しかし、再現期間をどの程度にするか、つまり遭遇確率をどの程度まで下げるかは、構造物の重要性、経費などの多くの要素を考慮して決定する必要がある。

漁港・漁場の施設の設計参考図書 – 50 ~ 52 – (水産庁 2015年版[上])

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