工事用基準面

 工事用基準面は、原則として最低水面とする。

 工事用基準面は、漁港・漁場の施設の設計に使用するのみならず、調査、計画、工事等を実施する場合に基準の高さとして使用するものである。漁港・漁場の施設の大半が漁船の利用を対象としていることから、船舶の航行上必要な水深の確認が容易な最低水面(海図の水深の基準面)を工事用基準面とすることにより、漁港・漁場の施設の調査、計画、設計、工事等の円滑な推進を図るのが望ましい。

 なお、漁港の施設には、集落道、漁港関連道等のように陸上に設置される構造物もあることから、東京平均海面(T.P.)と工事用基準面との関係を明らかにしておく必要がある。さらに、場所によっては地震等による急激な地盤変動や地下水汲み取り等による長時間にわたる地盤高の変化があることから、常に地盤の高さについては注意を払う必要がある。

漁港・漁場の施設の設計参考図書 – 30 , 31 – (水産庁 2015年版[上])

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